【アクアリウム】点滴法じゃない水合わせ方法

こんにちは、ぱんです!
魚であってもエビであっても生体を水槽に入れる際には、元々いた水槽とこれから入る水槽の水質・水温の差によってショックを起こしてしまうという悲劇を防ぐために「水合わせ」を行う必要があります。
専用の道具がなく点滴法が行えない自分がやっている、メダカ・ミナミヌマエビの点滴法じゃない水合わせ方法について書きます。

水合わせってなに?

そもそも「水合わせ」って何なのか、ということについてざっくりご説明します。
水槽によって水質も水温も基本的に異なります。下記のような水質・水温の差によって弱ってしまったり星になってしまったりすることを防ぐためには、入る水槽の水に生体が慣れてから入れなければならないのです。これから入る水槽の水質・水温に生体を順応させることを「水合わせ」と呼びます。

水質

水質でいうと、例えばph(ペーハー)値というものがあり、ph値の数値によって酸性なのか中性なのかアルカリ性なのかが分かります。また、多くの場合が水道水から飼育水を作ると思いますが都道府県によって軟水・硬水違の傾向があったりするようです。お迎えしようとしている生体の好む水質・水温を調べておくとよいかもしれません。

水温

水温でいうと、25度の水槽もあれば28度の水槽もあります。人間にとって1度の差はさほど大きくなくても、魚やエビにとっては大きな差でありびっくりしてしまうのです。

簡易的な水合わせの方法

点滴法と呼ばれる方法が一番確実かと思いますが、その道具を持っていなくてもできる簡易的な水合わせ方法で活躍するのがスポイトです。

GEX おそうじラクラククリーナースポイト

GEX おそうじラクラク クリーナースポイト お一人様1点限り 関東当日便

では、手順についてご説明します。

  1. 温度を合わせます。
    アクアリウムショップやホームセンターからお迎えすると仮定します。大抵の場合が厚手の透明な袋に水と空気がパンパンに入った状態で生体を梱包してくださいます。これから入れる予定の水槽に、生体が入っている袋をそのまま浮かべます。浮かべておくことでじんわりと袋の中の水の温度と水槽の水の温度が同じになります。
    ※袋の中に入っている水量や水温差によって、水温が同じになるまでの時間も多少前後するかと思いますが、自分は30~1時間を目安にしています。
    ※袋が密閉されているため生体が酸欠にご注意を。口を激しくパクパクさせ呼吸が荒いメダカや、水面近くに向かって泳ぎ続けているエビがいたら酸欠を疑いましょう。酸欠を疑う様子が見受けられたら、速やかに袋を開封してください。そして、引き続き浮かべた状態を保つために、袋の端をテープで水槽の側面に貼ったり洗濯ばさみで水槽のふちに留めておくのがおすすめです。
  2. 最初は少しずつ慣らすイメージで、水質を合わせます。
    袋の中の水と生体を飼育ケースやバケツ、空き瓶など容器に移します。袋の中の水よりも少し多めの水量の水槽の水を別の容器に用意しておき、そこからスポイトで水槽の水を吸います。スポイトからてちてちと水滴がゆっくり落ちるイメージで、生体の入っている容器に水槽の水を垂らしていきます。この作業を20分おきに2,3度繰り返します。
    ※同じ室内でも、なるべく水槽に近い場所で行うことで①で合わせた水温から変化して水温差が生じることを防げます。
  3. 全体の水が入れ替わるまで、水質を合わせます。
    生体の入っている水をスポイトで吸い出して捨てます。捨てる水を入れておく容器も用意しておくと便利です。捨てた水と同量の水槽の水をスポイトで吸い、生体の入っている容器に注ぎます。この作業を20分おきに繰り返し、生体が入っていた袋の中の水がすべて捨てられ、全体の水が水槽の水に入れ替わって20分経過したところで水合わせ完了です。
    ※生体の入っていた水を捨てる理由は、水槽の中の水質に変化を与えてしまう可能性や病原菌の入っている可能性があるためです。
  4. いよいよ生体を水槽に入れます。
    生体の入っている容器の水を若干少なめにスポイトを使い減らして、水槽にそっと容器の口をつけて少し沈めた状態で生体が自ら容器から水槽へと移動するのを待つ形で入れます。
    ※初めての場所に泳ぎ出すわけですから、緊張や恐怖心を少しでも軽減できたらと思い、自ら泳いで出ていくのを待つようにしています。実際のところ個体の性格次第かもしれないですが…。

点滴法で用いる道具の紹介

一応、点滴法による水合わせを行う際に使われる道具についてもご紹介しておきます。
(高価というほどの金額でもないため、自分もいずれ購入したいなと考えています。)

点滴法で生体にやさしい 水合わせキット

点滴法で生体にやさしい 水合わせキット 関東当日便

さいごに

メダカの中でも特に優雅な改良品種やエビは水質変化や温度変化に弱いと聞きます。水合わせがうまくいかなかった場合、2週間後に星になってしまった…なんてこともあるようです。元気に泳ぐ姿を見られるよう、正しい手順を踏んでお迎えしたいですね。
今回この記事を書いたのは、アクアリウムの楽しさに一歩踏み出せるきっかけになればいいなと思ったからです。アクアリウムを始めるときにあれもこれも必要で用意しないといけなくて大変で…とハードル高く感じてしまう人が一人でも減らせたら幸いです。意外と日常の中に代用できるものは沢山あって、自分もピンセット代わりに割箸を使ったり容器としてお米の計量カップを使ったりと色々代用していますし、専用のグッズがなくても、生体の健康を守れて自分が使えれば問題ないと思っています。
水合わせに要する時間としては、自分の場合は半日程度かけることが多いですが、半日定期的に水を出して入れてを繰り返すくらいで元気にその後泳いでくれるなら安いものだ!という気持ちで、心配性な性格丸出しで生体お迎えの際には水合わせに慎重に臨んでいます。
余談ですが、昔、金魚(小赤)とドジョウ(川で捕獲)を飼育していたのですが、カルキ抜きは必須と心得ていたものの水合わせという手順を踏んだ記憶がありません。みんな元気に育ってくれていたものの負荷をかけてしまった場面があったのかもしれないなと、今となってから申し訳ない気持ちを感じています。おそらく強い丈夫な種類・個体の子達だったのでしょう…元気に過ごしてくれたことに感謝でいっぱいです。
みなさんのアクアリウムライフに幸あれ!