【合格レポ】Android技術者認定試験はもう古い?おすすめ問題集と勉強法を紹介

Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシックを受験して合格したので、試験内容や勉強方法等について書きます。

Android技術者認定試験制度(ACE)とは

試験概要

Android 技術者認定試験は、Androidのアプリケーションやプラットフォームの開発スキルを認定する試験です。

この試験は日本のみならず、全世界160カ国に配信されており、日本語、英語、繁体中国語での受験が可能で、グローバルに認知される資格です。

試験の種類

2023年現在、日本国内で受験できる資格は以下の二種類です。

  • Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック
  • Androidプラットフォーム技術者認定試験ベーシック
しちみ
しちみ

実務者向けの「プロフェッショナル」も提供予定らしいですが、2023年現在まだ準備中です。

それぞれ被っている部分はありますが、業務で必ず触るであろうユーザインターフェース等の画面周りが試験内容に含まれる「アプリケーション」から受けることをおすすめします。

・Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック

ACE公式より試験範囲抜粋

・システムアーキテクチャ
・ユーザインターフェース
・リソースファイル
・アプリケーションコンポーネント
・ストレージ
・通信
・外部機器とセンサ
・マルチメディア
・テスト
・ネイティブ
・アプリケーション管理
・アプリケーション配布
・開発機能
・デバッグ機能

・Androidプラットフォーム技術者認定試験ベーシック

ACE公式より試験範囲抜粋

・init
・システムアーキテクチャ
・リソースファイル
・アプリケーションコンポーネント
・ストレージ
・通信
・一般的なセンサ
・LocationService
・マルチメディア
・ロギング
・IPC
・セキュリティモデル
・電源管理
・Zygote
・ターゲット向け
・SDK向け
・ビルドの階層
・デバイスコードのビルド
・カーネルコードのビルド
・ブートパラメータ
・ポーディング
・FastBoot
・開発機能
・デバッグ機能
・プロファイリング機能
・CTS、CDD、GPL、LGPL
・バージョン管理
・ソースコードを読む
・コントリビュート
・Android Open Accessory
・NDK

どんな人向け?

Android 技術者認定試験は、アプリケーション開発における基本的な知識を網羅的に学習できるため、

・Android開発未経験の方
・Android開発初級者(Android開発一年未満ぐらい)

の方には、おすすめします。また資格を取得することで対外的にスキルを証明できるため、転職しようと思っている方も取っておいて損はないと思います。

受験料

◇16,500-(税込)

しちみ
しちみ

結構高いので、一発で受かってしまいたいところ

受験方法

試験時間は90分で、四肢択一のCBT形式(会場でのオンライン試験)です。
ACE公式でプロメトリックIDを取得し、その後オンライン予約ができます。

参考:ACE公式

試験時間は、やや長めだと感じました。
筆者は、30分ぐらいで問題を解き終えて、見直し15分ぐらい。計45分ぐらいで試験を終えました。

難易度

平均点と合格率

古いデータですが、累計の平均点は66.9点。2013年,2014年の合格率は50%を超えています。しっかりと学習していれば、そこまで難しい試験ではないと思います。

他の資格と比べて

IPA(情報処理推進機構)が定めるITSS(ITスキル標準関連)によると、レベル2のようです。
「おいおい…レベル2ってなんだよ!」って人もいると思うので、他の資格(抜粋)と比べてみましょう。

レベル4プロジェクトマネージャ、ITストラジスト、ORACLEMaster Platinum
レベル3応用情報技術者試験、ORACLEMaster Gold、OSS-DB Gold、LinuC-3、LPIC-3、PHP上級
レベル2基本情報技術者試験、OCJP(Java) Gold、ORACLEMaster Silver、OSS-DB Silver、AndroidアプリケーションベーシックAndroidアプリケーションプラットフォーム、LinuC-2、LPIC-2、PHP準上級
レベル1OCJP(Java) Silver、ORACLEMaster Bronze、LinuC-1、LPIC-1、PHP初級、
レベル0OCJP(Java) Bronze、VMware技術者(アソシエイト)

レベル2の基本情報を過去に受けましたが、確かにって感じ。レベル1のJavaSilverも受けましたが、それよりは難しかったです。概ねITSSの指標は合っているような気がします。

試験のデメリット

勉強方法を語る前に、この資格を受ける上でのデメリットを書きます。

この試験は、全然アップデートされていません。
参考書を漁ってみたことがある人はお気づきかもしれませんが、2012~13年ぐらいが最新です。中古でしか手に入りません。

それもそのはず、試験自体が古いため、参考書をアップデートする必要がないのです。

例えば、現在AndroidはAndroidStudioと言うIDEを使って開発しますが、試験問題は過去に使われていたEcripseの内容で出題されます。画面を構成するFragmentの概念すら出ません。

古くてもAndroidの知識を体系的に学べる&対外的にスキル(?)と言う面では受ける価値はあるかもしれませんが、「より実務に近い内容で学びたい!」と言う方は、ハンズオンで学べる書籍で手を動かしながらアプリを作った方がいいです。

それを踏まえて、資格を取得したいと言う方は、以下を参考にしていただければと思います。

学習方法

筆者のスペック

こんな感じ↓

  • Javaの知識・開発経験はある
  • Androidアプリの開発経験は1年未満

Androidアプリ開発にそもそも携わったことがないって方は、まずはちょっと手を動かしてみてイメージを掴んでみることをおすすめします。

勉強方法

主に書籍で学習しました。
よくある、参考書を3周回すやつで乗り切りました。使った参考書は後述します。

勉強期間・時間

学習期間:2ヶ月
時間:70~80時間程度

ぐらいです。毎日1~2時間ぐらいやれば問題なく受かると思います。
私は要領が良くないので、もっと短い学習時間で受かってる人もいっぱいいるでしょう。

書籍

書籍がいかんせん古かったので、不安のあまり3冊やりました。
結果的にこれが功を奏しました。2冊だけだったら落ちていたと思います。

◇1冊目:3週間完全マスター ANDROIDアプリケーション技術者認定試験ベーシック

ページ数が多く解説もわかりやすい参考書です。
所々サンプルコードも載っているので初心者にもおすすめです。
ただ、問題が少し雑(正解以外の選択肢もあってない?が結構ある)なので、問題は2冊目以降の参考書でしっかりやりましょう。

◇2冊目:徹底攻略 Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック問題集

私は黒本を見ると信頼を寄せてしまうタチなので、購入。
解説は非常にわかりやすいですが、実際の問題に比べるとやや難易度が低いので、これが100%出来たからといって油断してはいけません。
また、中古で買ったからか初版が届いて泣きました。(初版だからか)誤った選択肢が多々あったので、本当にあっているかAndroidDeveloperの公式を見るか、他の参考書と差異がないか確認しながら学習した方がいいかもしれません。

◇3冊目:携帯OS教科書 Androidアプリケーション技術者ベーシック

不安に駆られて解いた3冊目。筆者の体感ですが、この参考書から結構出題された気がします。
他の2冊に比べてボリュームがあるので、細かいところまで100%やり切るのは結構厳しい気がします。問題だけ解く(もちろん解説は見る)でもOKだと思います。

合格者の声

以下に公式の合格者の声があるので、こっちも参考までに。

参考:公式の合格者の声

まとめ

途中、愚痴っぽいことも書きましたが、資格は目にみえる学習の成果であり、スキルを対外的に示すための良きツールであるので、取っておいて良かったと結果的に思います。

この記事が、これからこの資格を受験する方の参考に少しでもなれば幸いです。